最近、報道によれば、政府・与党は、これまで「ごく一部」の最富裕層に限られていた追加課税の対象を大幅に拡大する方向で最終調整に入っています。 具体的には、これまで「年間所得 約30億円以上」などが目安だったところを、 「年間所得 約6億円以上」 に引き下げる案が浮上。
この動きは、高所得者の中でも “金融所得偏重型” の人たち、いわゆる “超富裕層” を念頭においた課税見直しの一環。これまで「所得が高いほど税負担率が下がる」と言われた不公平感を是正する狙いとされています。
今回の見直し案 — 年間所得 6億円超で適用の方向
なぜ「6億円」に引き下げようとしているか
- 政府・与党は、金融所得偏重による「税負担率の低さ」に対する批判、そして「税制の不公平感」を是正する必要があると判断。
- また、増大する社会保障費や財政需要の中で、安定的な税収確保を目的とした策と見られる。報道では、これによる税収増は「数千億円規模」が見込まれるという。
対象はどのような層か
- 年間所得で “約6億円以上” ―― 給与所得、事業所得、金融所得など合算の所得で判断される見込み。
- 報道では、この水準で対象となる納税者は「およそ2000人程度」とされている。
- 特に注意されるのは「金融所得比率が高い層」。たとえば株式配当や売却益、大規模な資産売却、不動産譲渡益があった年など。
適用時期
- 報道では「2027年からの適用を目指す」とされており、制度設計・立法の調整が進んでいる。
この見直しの意味と議論される論点
利点・目的
- 所得の高い層に対する「税負担の公平性」を強化 → 所得構造による不公平を是正。
- 税収増による財政基盤の強化 → 社会保障、公共サービスの安定。
- 「富の偏重」を抑え、社会全体の公平感を担保。
懸念・反対意見
- 対象が少数ではあるが、「投資」「資産運用」「起業」を促す動機を削ぐ可能性。
- 所得構成(給与 vs 金融所得 vs 事業所得)によって影響が大きく異なるため、「何が“超富裕層”か」の線引きがあいまい。
- 追加課税=資産売却や投資戦略の見直しを迫られ、資産流動性や市場への影響。
- 富裕層の国外移住/資産の国外移転による課税逃れリスク。
今後、資産運用や投資を大きく行う人だけでなく、「将来起業」「不動産売却」「株式譲渡」を考えている人にとっても無関係ではない。
日本の税制の “構造的な変化” の一端 ―― 「高所得者優遇の見直し」が進んでいることを示すシグナル。
将来の資産設計・税負担を見据えるなら、「所得の種類(給与 vs 金融所得 vs 事業所得)」「課税方式」「納税タイミング」などを改めて確認すべき。
また、制度変更の行方や世論の動きにも注視 ―― 今後さらにハードルが下がる可能性も。
参考文献
- 「超富裕層への課税強化『年間所得6億円超』に引き下げで調整 政府・与党」 — TBS-Bloomberg 報道 2025年12月10日 TBS NEWS DIG
- 「超富裕層『6億円以上』に課税強化 政府・与党案」 — 名古屋テレビ報道 2025年12月10日 名古屋テレビ〖メ~テレ〗
- ミニマムタックス制度の概要解説 — アタックス税理士法人 コラム 2025年 アタックスグループ+1
- ミニマムタックスの導入背景と問題点 — 大和総研レポート 2022年12月 ディレクトリ+1


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